
風水の歴史
風水流派と偽物の存在

紀元前4,500年頃 | 八卦の誕生 伏羲と呼ばれる中国神話の偉大なる人物の一人で、「先天図」を考案した人です。易占いの基礎となる八卦の誕生でもあり、風水の基本となる考えを創造した出来ごとの始まりです。 |
---|---|
紀元前4,000年頃 | 風水の歴史の始まり 紀元前4,000年前に作られた墓の中に、左に青龍・右に白虎の印が隠されており、その頃から現在の基本となる智慧が確認できます。 |
紀元前2,700年頃 | 方位磁石の誕生 黄帝(中国神話に出てくる、天帝)が、戦争で勝つ為に九天玄から方位磁石の作り方を教わり、戦争に勝利する。有名な中国医学の古典である『黄帝内経』を書す。 |
紀元前300年頃 | 風水の形 秦の丞相であった「樗里子」が、風水師の参考書とも言える『靑烏經』を書し、風水の基盤となる考えをまとめる。ちなみ彼は、軍師的な存在でもあり、様々な戦争において勝利をもたらした人物でもありました。 |
紀元300年頃 | 風水の原型 郭璞が、有名な陰宅風水の実践向けの書である「葬経」を示す。風水と呼ばれる原因の誕生です。この頃より、中国貴族の間で、風水が流行し始めます。 |
紀元700年頃 | 風水の発展 偉大な風水師が誕生します。『邱延翰』です。この方は現在の羅盤の基礎となる二十四座山を発明し、当時(唐の玄宗皇帝も認めた人物)は相当な風水の実践家でした。噂では「海角経」と呼ばれる幻の秘伝書を持っていた事でも知られます。ですが、この事が悲劇を生む事になるのです。その力を恐れた玄宗皇帝が、殺したとされているのです。そしてもう一つの悲劇。それがこれです。 |
事件発生 | 偽物風水「滅蠻経」の登場!! 約700年前後。遣唐使で有名な、唐の玄宗皇帝が風水学の流通を恐れ、自国で独り占めする為に、当時の偉大な「一行禅行」(僧であり、易学の先生)に、偽物の風水学を渡来人(日本人や朝鮮、モンゴル)に教え始めたのです。有名な、偽風水学の誕生です。ですがこれ・・・残念な事に、中国にも広がってしまったのです。そして、この教えが、現在の何流派なのかが未だに解明されていませんが見解として『八宅派』とも噂されております。 |
紀元800年頃 | 風水の普及・進化 楊筠松、彼は風水史において最も有名な実践家であり、形勢派・巒体派・江西派等々、多くの流派を生み出した人物です。ちなみに、別名「楊救貧」とも呼ばれ、風水の智識によって、数多くの人々を救済した事で知られた人物でもあります。 ミニ知識として「楊救貧」「寥禹」「頼布衣」「曾文辿」は、総称して「江西南の四大堪輿の祖師」と呼ばれています。風水が繁栄した時期でもあります。羅盤の発達もこのころだと思われます。 |
紀元1300年から1600年頃 | 風水の2大流派 この頃になると、2大流派であり三合派と三元派に分かれるようになります。大きな違いは、「時間」と「方位」の理論の違いで「羅盤」も異なります。 |
紀元1600年頃 | 玄空飛星派の発端 現在の玄空飛星派で有名な「蔣大鴻」が誕生し、玄空派の礎を築いたとされます。彼は「地理辮正」を発表しております。その中で、『三合派』を非難し『三元派』を支持した事でも有名な風水師でもあります。 そして1800年頃に、章仲山が誕生します。彼は蔣大鴻の弟子としても有名で、「陰陽二宅録験」「二宅玄機」等の書物を著した事でも有名です。斉号「千墨庵」とも呼ばれています。もちろん、玄空飛星派風水の実践家でもあります。 |
~紀元1900年頃 | 玄空飛星派の広まり 現在の玄空飛星流派の実践と理論を明確にした「沈竹礽」が現れます。彼は玄空飛星風水の研究に費やし、作用を調査し、説明した人物です。彼もまた、『三合派』を非難した人物でもあります。彼は元三合派の風水師でした。ですが、理論と実践が合わない場合がある事に気付いた人物でもあり、その為「玄空飛星派」の研究に没頭した事が「沈氏玄空学」の書物の発表に繋がります。 |
有名歴史人物と風水
中国史の中で、有名なその他の風水師をご紹介します。
1、張良:前漢の初代皇帝「劉邦」に仕えた軍師で、地理学に精通した人物でした。
2、諸葛孔明:三国時代の蜀の丞相で、「奇門遁甲」の実践家でも有名です。
3、劉伯温:明国の創造の立役者と言ってもいい軍師・宰相であり、風水として有名な人物です。
歴史と風水師
この様に、歴史の興国の側に風水の存在があるのです。風水は時と行動を見極める力を持っていたと考えられるのです。それ故、その事に気付いた唐の玄宗皇帝は、権力の維持と保護の為、優秀な風水師が出てこないように偽物風水を創造し、広めたのです。ちなみに、上記に挙げた風水師の共通点は皆、農民同然であった人物を皇帝まで押し上げた軍師である事です。風水がなぜ、ここまでの長い間無くならず、権力とともに成長したのかがご理解頂けますでしょうか。そして、本場の風水の事を深く知って頂けたら幸いです。