日本派風水=家相学
鬼門と裏鬼門
日本で有名な、カリスマ風水師の方々によって一般的に広まった風水家相学です。日本の占い師の方々で使用されている風水家相の技術です。特徴はこれです。
『方位完全な固定』
一説によると、明治頃発祥とされているスタイルですが真意は分かりません(江戸時代よりあります為)。鬼門や裏鬼門(人門とも言われます)で知られる家相学であり、日本独自の風水と考えられます。多くの方がご存知の風水はおそらく、このスタイルです。様々な流派をご紹介してご理解頂けたかと思われますが、『正統派中国風水術』ではありません(九星気学に近いと思われます)。その為、私は『日本派風水』と呼んでいます。日本においては、この日本派風水の実践がいくつか使用されています。それが、ここです。
『江戸城』
ここは江戸幕府の中心地でもあり、更に現在の皇居でもあります。有名な鬼門封じの為のお寺『上野山の寛永寺』や、太田道灌による『日枝神社』や『大手町界隈の神田明神』等があります。更に裏鬼門には『芝の増上寺』があります。その為か、江戸幕府は約270年間、安定を保つ事が出来ました。最後は明治維新により滅びましたが、最善の状況で終戦を終える事ができました。
明治維新と江戸幕府の関係
日本派風水の基本は、鬼門と裏鬼門が示す通り、方位固定理論です。その為、比較的誰でも実践できる風水です。八卦による方位とその意味が重要ポイントとなります。私が最初に学んだモノも、この考えです。この様な逸話が残っています。
江戸幕府の最後の将軍、『徳川慶喜』の存在
慶喜は水戸藩でした。江戸城からすると、丁度鬼門方向の藩です。実は江戸幕府にはこの様な言い伝えがあったのです。
水戸藩から、将軍を迎えてはならない(天海僧正の助言)
これは鬼門方向からの相続の力を使ってはならない事を意味し、事実、慶喜の時代に滅びました。偶然の一致かも知れませんが、270年後の事を、天海僧正が読んだのか、もしくは方位による力から読んだモノなのか分かりませんが歴史的な事実です。
家相の基本理論
風水と季節
日本派 風水の 家相は、一種の季節として捉える事が最もご理解し易い表現となります。例えば「北東:スタート→北西:ゴール」として考えられ、季節でいうと「北東:初春→北西:晩冬」となるのです。そうなると必然的に、冬が完全に終わりを告げ、暖かい春の方角である北東はとても重要な方角であり、一番繁栄の季節である夏の東南は、繁栄・商売繁盛の方角となるわけです。そして繁栄によって得たものは、南西の「実りの秋」で収穫することになる。すなわち、春の「北東の鬼門」暖かい季節を迎える春であり、「南西の裏鬼門」は収穫を迎える秋の性質をもつ方位であり、それ故重要であると考えられるのです。光が始まる方位と、影が始まる方位。陰陽なのです。その為、自然を元にした学問であり科学ともいえるのです。
方位と吉凶
東西南北と風水の関係
「北:情愛・交際・思考」
「北東:変革・蓄財・縁故」
「東:活動・前進・発展」
「南東:社交・信用・繁栄」
「南:感覚・名誉・華美」
「南西:寛容・努力・育成」
「西:和合・飲食・収穫」
「北西:向上・堅固・充実」
北方位(子):始まりと終わりを意味する水の方位です。その他、成長の為の種の場でもあるのです。
北東方位(丑寅):有名な風水の鬼門の方位です。新しきが始まる場所であり、芽が出始める重要な場です。
東方位(卯):太陽が昇る力がみなぎる場。長男の場として有名で、皇太子が住まわれる東宮御所が示す通り、発展の場なのです。
南東(辰巳):商売繁盛の場と言われる方位で、繁栄を示す場です。ビジネスで最も重要な社交を意味する所です。
南(午):太陽が降り注ぐ夏の方位で、明るさの場です。地位や名誉、才能を開花させる場所です。
南西(未申):裏鬼門と呼ばれる第二の重要ポイント。実りを意味する場で、今までの成果が最も向上する場とされる場所です。
西(酉):収穫の場とされ、金運の場として日本では最も有名です。実りを収穫する場所です。
北西(戌亥):あまり知られていな、高貴な方位。これは天を示す場所で、運気の場とされ、風水では尊い場所なのです。皇居の乾門として利用される事からも、この考えが日本古来より守られてきた事が伺えます。
真中(太極):実はこの場所が最も重要な場所であり、間取りにおいても特に気を使う場所なのです。全ての中心であり、事の基盤なのです。
十二干支と二十四山方位
干支と家相盤
12支と間取りとの関係を表したモノです。完全方位固定概念が日本派風水の特徴である為、家相を見るだけで皆さんでも簡単に出来ます。参考になさって下さい。
十干
家相に更に十干を加えたのが、二十四座山。風水の基本は山。その全方位に更に「天の気」をもつ十干を加え、詳細な家相を判断する事が出来るようにしたのが、二十四山方位なのです。つまりは、こういう事です。
十二干支=地の気
十干=天の気
九星(三碧木星等)=人の気
とされており、すなわち、真東・西・北・南はこの「地の気」が通る場所なので、この場所に欠陥があると、肉体的もしくは精神的な病が起こりやすくなると言う訳なのです。
九星と八卦
九星
人が生まれた年を元にして判断される九星。占いがお好きな方は良くご存知の学問です。家相盤においては、家族内での地位によって、影響する場所が異なる為、ここでは一様に申し上げられませんが、私の場合は、家相盤が示すように、東が定まった定位となる訳です。ちなみに、九星は「人の気」とされ、これにより有名な「天地人」の気の流れが個人によって確認できるのです。
八卦
家相の中央付近に位置する難しい漢字と記号。これが、八卦の印なのです。風水は中国の易学が素となっており、「天、沢、火、雷、風、水、山、地」の8つの卦。そして五行の組み合わせによって万物が成り立っているという、元素が発見された時代では少し古い考えですが、風水の基本となる考えです。その為、現代には合わないと思われるかもしれませんが、インテリアを考える際にはとても重要なのです。『三碧木星』の場合で例を。
三碧木星=震(東)=雷を意味する方位=音や電波の発信=電化製品との相性がいい
この様になるのです。東はエネルギーが強い為、電化製品の力と重なり更にいい影響を誕生させると考えられるのです。現代と古代科学の融合です。
間取り
制限枠
この派は、間取りにおいて様々な制約がある事で知られています。簡単な例を挙げます。
玄関と門を正面にしていはいけない
部屋を孤立させてはいけない
廊下で家を分けてはいけない
家を欠けさせてはいけない
吹き抜けを作ってはいけない
ビルトインガレージは凶相となる
トイレを正中線(東西南北)に作っていけない
本命卦数と同じ方位は、不浄なモノを置かない
土地は正方形もしくは長方形にする
戸と戸を向かい合わせにしてはいけない
ほんの一部ですが制限が多い為、日本派風水の考えのもとでは、変わったデザイン・デザイナーズ住宅は凶相になり易いと考えます。もちろん、中庭などのコの字型の家等も凶相とみなされます。欠けの無い真四角や正方形の家が吉となります。そして、車は外に置く。これが基本です。あとは、家相の風水理論に準じた間取り配置が要求されます。