建築資材
家を建てる前に
人気の建築資材である「木材」。その木材の資料をここで少しですが、掲載致します。新築をされる際に、とても重要な部分ですので細かい部分も有りますが、お使い下さい。どれだけ運気の良い間取りと土地出会っても、家自体がボロボロではもったいないです。
木材の脅威
日本人が好きな言葉として「木のぬくもり」があります。良く聞く言葉ですが、これは木材の性質として湿度調節機能があるからでしょうか?鋼には一切無い機能です。ここに計算式を記載します。
(W-W0)÷W0×100=含水率
Wはある状態に放置されている時の木材の重量。W0は完全に乾燥した時の木材の重量。この計算式で計算すると、完全に乾燥した木材が100gで水分が10gとすると、(100-90)÷90×100=11.1となり、木の含水率は11.1%となります(ややこしいですねぇ。。。)さらに、この含水率が増減しなくなった=湿度が一定になった状態の率を「平衡含水率」といいます。すなわち木には、その周り(家の中)をこのような計算式で表される様な湿度を調節する機能があるという事です。日本では、この平衡含水率は平均15%前後だと言われています。その為、木材の乾燥時には含水率15%以下が理想なのです(我々には関係ありませんが)。ちなみにすごいデータが、杉の含水率は200%を超えるんです。すごい湿度調整能力です。ではご覧下さい。
木材の種類について
木自体は「針葉樹」と「広葉樹」の2つに分けられます。
「針葉樹」について、葉っぱがチクチクで細かく、そのほとんどが常緑樹であることが特徴です。年輪がしっかりしており、とにかく真っすぐで背が高い!!木材として、木目がまっすぐで軽くて柔らかくて加工しやすく、虫が嫌がる臭いを持つのが特徴です。主として構造材や和室、建具に使用されます。よく植林されている木材です。寒い地域でよく見られます。
木の種類:赤松、黒松、ツガ、杉、檜、ヒバ、等が有名。
「広葉樹」について、葉っぱが でかく、落葉樹と常緑樹があるのが特徴です。年輪が複雑な形をしており、美しい表現ができ、とにかく横に広がる大きな樹が多い。木材として、重たくてさらに硬い為加工がし難く、虫が好きな香りを放つのが特徴です。主として家具、洋室やフローリングに使用されます。植林より、自然林を利用する木材です。暖かい地域でよく見られます。
木の種類:タモ、桐、ブナ、ケヤキ、クリ、ナラ、等が有名。
さらに詳細に。。。
1.杉(すぎ):木目が真っ直ぐであり、柔らかく加工し易いのが特徴。用途も幅広く柱や貫などの日本で最も多く植林されている木。国産として最も安価な木材。
2.檜(ひのき):乾燥性がよく安定性が高く、響きが素敵な木材。材質は柔らかく軽いのですが、強度と耐朽性が高い優良材。柱や土台に最適。杉の次位に植林されていますが、大きく育たないため、その分とても高価な木材です。(ちなみに、住宅金融公庫において檜は心持材としてならば、薬剤処理をせずに土台に使用する事が許可されています)
3.檜葉(ひば):耐水性がとても高いため、腐食し難く、なにより香りが美しいのが特徴。御存じの通り、浴槽に使われる超高級木材。優れた耐水性と耐朽性をもています。(檜同様、薬剤処理をせず土台に使用可能)
4.松(まつ):ヤニが多く、ねじれに弱いのが特徴。ですが、ヤニが多い松は粘りが強いと言われており、圧縮力耐性が強いとされています。比較的安価な木材の為、内装や梁に使用されます。ですが、湿度に弱く、カビが発生する可能性があるのが難点。
5.栗(くり):硬くて重い木材ですが、耐水性が高いので土台に最適な木材です。ですが、木材に加工するまでの過程が難しいようで、現在手に入り難い木材だそうです。
6.欅(けやき):硬くて重い木材ですが、強度と耐朽性が高く、弾力性と曲力耐性が特徴。広葉樹の種類の中では優秀木材です。家具にも使用されます。
7.栂(つが):杉の代用として木材として使用されます。桁や土台にも使用されています。また室内の造作材として使用されることもあります。
8.桐(きり):軽量で柔らかく、加工し易いのが特徴です。御存じの通り、タンスといった衣類の保存などの家具に使用されます。そこから分る通り、吸湿性に優れています。
木材のデータ集
資料①ですが、木材の強度等を数値で詳細に表したモノです。気乾比重は重たいほど強度が強い事を意味します。これは、木の繊維質が多く目が詰まっている為です(広葉樹が有利とされる分野です)。またヤング率は、高いほどたわみのし難さを表しており(変形し難い事を示しています)変形に強い事を表していますが、
『ここで注意です!!』
比重が大きいという事は、繊維質が多い=水分の影響を受け易い=湿度に弱いのです。ですが、ここで松を例に挙げると、松は湿気に弱いもののたわみに強いので、梁などに用いられんです。数字を元に使用部位が決まってきます。
資料②ですが、木材の耐蟻と耐腐性を一般的に示したモノです。土台に使用する木材は慎重にお選び下さい。本来はヒノキやヒバがいいのですが、良く見かける広告に「ベイツガを土台用に、防虫、防腐剤処理を徹底して使用し安全」と見ます。個人的な意見ですが、危険な香りがします。
資料③の資料ですが、価格の目安を示したモノです。ベイツガは、一般的に非常に安いんです。その為、格安物件としてよく使用されます。価格を抑えたい方は、ベイツガです。シロアリ等の害虫が気になる方は、無理をしてでも土台はヒノキ。これが一般的です。どちらを選ばれるかは、値段と耐久性での判断となります。
豆知識として、
集成材(ここには記載しませんが、薄い板を何枚も張り合わせて強度を強めた良く使われる建築木材)は接着剤の強度により耐久性や強度が決まると言われており何とも言えませんが、年数ごとに耐久性が無くなると言われています(接着強度が減る為)。一般的に、建築資材として土台は檜(お金があればヒバ)、柱は杉(お金があれば檜)、梁は松で十分だと言われています。
鋼(スチール)について
木材に関しては様々な種類や注意点があるのですが、鋼については鋼は鋼のようであまり関係無いようなので、情報が大変少ないのですが掲載しておきます。
確認できる範囲として、軽量と重量鉄骨の工法の違いで使用する鋼の形が違う事です(工法で説明)。そしてリサイクルされた鋼板と純成の鋼板があり、若干程度の強度と防錆が変わってくる事です。ですがあまり気にならない程度のようで、こだわる必要はないと思います。ここでポイントです。ここで分るように、木材にはない特徴として鋼はリサイクルされるという事です。重量単位で取引され、家を取り壊す際に若干ですがお金になります。木材は自然に帰り、鋼はリサイクルされる。その為マイホームを資産としてお考えの方は、木造より鉄骨造の家を個人的にお薦めします。あくまでも個人的な意見です。
クレーム防止に向けて
使用する木材は使用場所によって、性質が合う合わないがあります。予算と相談する事により、より長持ちするマイホームができます。大変面倒な作業ですが、設計段階で一度、どの場所にどのような資材をどの位使用するか、一覧表を頂くのが一番です。少なくとも、木材の種類と部位くらいはここにある資料で適材適所程度は確認できます。
建築資材は、施工業者や建築関係者でないと詳しい事は分かりません。ですが、この知識を知らないとひどい目にあう事があります。何より見えない部分こそ、家の強度や耐久性を決めるんです!!業者によってはとんでもない木材を使用する事もあります。ちなみに現在は使用されていないと思いますが、ホワイトウッドは絶対に使用禁止です(水に触れると、腐ります)。価格と相談しながら、木材を選ぶのも面白くありませんか?