三元派風水
理気と時間による風水
陰宅風水の代表格の三元派です。
時間を重視するこの派の特徴は、羅盤で言うと『二十四座山』の環を更に詳細化して吉凶判断を行う事です。三元派はその時期における「旺の方位」と環境を計算し、この2つの要素により吉の方位を求めます。これは「風水羅盤」をみるとすぐに分かります。三元派の羅盤には六十四卦と漢字が多数存在し、とても細かい事が最大の特徴です。三元派では、『二元八運説』を用います
・上元:1・2・3・4運
・下元:6・7・8・9運
(玄空飛星派で説明済)
この際、「二元八運説」による時の影響を考慮します。
上元 | 一運:1864年~1881年(坤卦) 二運:1882年~1905年(巽卦) 三運:1906年~1929年(離卦) 四運:1930年~1953年(兌卦) |
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下元 | 六運:1954年~1974年(艮卦) 七運:1975年~1995年(炊卦) 八運:1996年~2016年(震卦) 九運:2017年~2043年(乾卦) |
一つの特徴として、運の期間に合わせてよい時の影響(旺)の方位と環境を計算し、その計算から割り出された吉方位を使い、子孫繁栄の気の流れを作り出します。埋葬の際は、個人ごとに六十四卦を割り出し、相性の良い卦を求める事で、最適なご先祖様のご利益を強めてくれる最適なお墓をデザインすることで運用を行います。
つまり5運がありません。三元派の原則はこの『二元八運説』によって、吉凶が入れ替わります。
判断の違い
「三元派風水」では、時間を元に吉凶判断を行います。
例えば、現在は下元の時期の為、6・7・8・9運にあたる方位が吉となり、さらに現在の運に合わせる事が出来れば吉となります。これは『風水羅盤』による計測によって判断できるのですが、これが何を意味するかご理解頂けますでしょうか。つまり、上元の期間になると、真逆になるのです。更に、1運ごとの吉方位が其々あります。有名な話では、運ごとの吉方位に合わせた羅盤がある位です。その為、固定的な方位による吉凶判断では無い為、三合派による判断と異なるのです。日本では簡単に風水と言いますが、流派(派閥)により、判断が異なる理由がご理解頂けるでしょうか。
卦数
八卦と洛書数
三元派 風水では上元と下元により、旺(吉)方位が異なります。土地・環境の吉凶を計測・判断するには、非常に正確な角度と方位が求められます。その時に用いるのが、八卦をさらに8つに分解した 『六十四卦』の卦数です。この卦数は、八卦と先天図から決定されるもので、羅盤の中央に記載されています。卦数は運を表し、上元と下元に合わせてよい方位を求める事が出来ます。その流れを調節していく事により、時間に合わせた龍(吉)のエネルギーを強くしていきます。
河図
古代数字
玄空飛星派 風水では、洛書という神秘的な数字をご紹介しました。今度は、河図と呼ばれる古代数字の一つです。これは、1~9の数字の組み合わせによって、五行の意味を持つ関係を表したモノです。これは「相生相剋」のサイクルを示したモノであるとされます。三元派においては、次元と数字を元に答えを導き出していきます。この数字の関係から、龍のエネルギーの方位と 家・墓の向きの関係をこの河図数に合わせて計測していきます。また、玄空飛星派においてもこの考えが応用されます。
九運数
星運と八卦の関係
三元派の 風水の羅盤には、九星数が明記されています。これは、先ほどの河図と合わせて時間と方位とのさらなる吉方位を求める事が出来る知識です。先ほど、卦数と呼ばれる運気の数をご紹介しました。それにより、旺(吉)方位を調査出来ます。九星数とはもともと北斗七星に存在する9つの星が元になっています。
「1:貧狼星」「2:巨門星」「3:禄存星」「4:文曲星」「5:廉禎星(ここでは使用しません)」「6:武曲星」「7:破軍星」「8:左輔星」「9:右弼星」
これらの星は、六十四卦に一つずつ(八卦×八パターンの卦)割り振られています。簡単に申し上げますと、線の違いによって決められます。上記の1と9は、全く逆の卦です。この線に変化によって、九星数があります。そして、この九星数と先ほどの河図がぴったりと合うと、吉のエネルギーを得られるようになります。
六十四卦と384爻
精査の極み
三元派風水が如何に、方位による誤差が危険であり、更に精密であるかを示したモノです。九星数までの工程によって、64の方位(5.625度)にまで吉方位を絞り込む事が出来ます。ですが、さらなる詳細な方位を調査を行い、吉方位を強化します。その技術が「抽爻換象」です。六十四卦には、全部で384の線(爻)があります。この線を入れ替え、河図の関係を作れる場所(方位)を探し出します。これにより、最も旺の方位を特定し、繁栄をもたらすエネルギーを受ける事が出来ると言う手法です。